オピオイドはOddi括約筋を収縮させる
【話題になった論文】
Sherman, S, and G A Lehman. “Opioids and the sphincter of Oddi.” Gastrointestinal endoscopy vol. 40,1 (1994): 105-6.
【内容】
・II型/Ⅲ型オッディ括約筋機能不全患者を対象に、オッディ括約筋運動機能に対するメペリジンの効果を評価した前向き研究に対するEditorial
・オピオイドはOddi括約筋の痙攣を引き起こす。本研究ではない別の研究上は、オピオイド静脈内投与後2分以内に見られ、6~10分後にピークを迎えた。
・また、さらに別の研究上、モルヒネは用量依存的に相性収縮の頻度を増加させたが,ペチジンは用量依存的に減少させた。この結果はモルヒネとペチジンはペチジンはそれぞれ異なるオピオイド受容体を介して括約筋に作用することが示唆している。
【コメント】
・ICUでは複数薬剤を使用するため、採血上でAST/ALTの軽度上昇は頻発する
・これを読んでも、オピオイド投与→Oddi括約筋の収縮→胆道通過障害→肝機能異常が起こるかはよくわからない。
・AST/ALTの上昇を見たら鑑別を立てて対応とする普段の臨床はあまり変わらない。真っ先にオピオイドを打ち切るというシーンは少ないだろう。
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