2024年1月28日
2024年2月17日
日々の臨床的な疑問:
疑問は全てNotionに書き並べ、それに対する短い回答を書く。
回答は極力短く、キーとなる根拠、その根拠の出典元を書く。
回答を得る方法はだいたい3つ。
上級医に質問する、二次資料(Up to dateかレビューかJSEPTICのジャーナルクラブ資料)、一次資料。レビューは有名ジャーナルで引用が多そうなものから順に見ていく。一次資料は、有名ジャーナルのレビューに引用されていたり、ジャーナルクラブの資料で重点解説されている一次資料を当たる。
慣れれば15分で終わる。1日1疑問解消するだけでも凄い量になる。
最新論文のUp date:
Evidence Alertを登録しておく。
(以前はCritical Care Review一択だったが、有料化してから見ることをやめた)
前者はIntensivist/Critical Careをチェックしておけば、最新論文のタイトルだけ送られてくる。タイトルみて興味なければゴミ箱行き、興味あればアブストラクトを読む。
さらに興味がでてくれば、MethodのInclusion/Exclusion criteriaと介入方法→対象患者の特徴→臨床的に重要そうな結果と見る。
その他:
SNSでIntensive Care Medicineをフォロー。
What's newとか短い疾患のレビューなど、教育的なコンテンツがサクッと読めて内容も充実。
”そういえば今いる患者で…”と実臨床とリンクすることがしばしばあり、そういったケースでは記憶の定着も意外と、する。ICMは購読する価値がある。
Feedlyでブログをフォロー。
個人的に必ず見るブログといえばDr内野、The bottom line、医学事始くらい。
余力があればPulm CCM。だが他にやることが多いと、歯ごたえがあるが故に、ついつい読むのをサボりがち。
問題集を解く。
CHEST SEEKかATSのどちらか。
前者は4択で解説が重厚、そしてお値段が高い。
後者は5択でお値段が安いがUp dateされていないのが難点。
手始めにするならATSがよいと思う。
(アウトプットする)
結局、勉強というインプットは教育や臨床のためにアウトプットすることが目的である。
よって、目的を果たさねばならない。
アウトプットによる思考の言語化は、それだけでも定着になるし、自分が”どこを分かっていないのか?”というのが発見できる。また、インプットの際にどうすればアウトプットできるか?という出口戦略をもってインプットする事ができる様になる。
学年が若くても早期のアプトプットは最終的に成長の特急券である気がする。
アウトプットは優れた指導医のマネをするのが最も手っ取り早い。
同じことを喋っているうちに、自分なりの表現が見つかるときもある。
(ラストマンシップを持つ)
(ラストマンシップとはなんぞ?→https://digitalbizpro.hatenablog.com/entry/2019/11/12/200711)
昔とは違い、もはや医学知識をどれだけ知っているか?は価値が薄れている時代である。
体面のためにはある程度の知識が必要ではあるが、考え方を身につける
考え方を身につけるためにもラストマンシップは必要である。
具体的には、自分があまり関与しない症例においても回診や臨床現場で、
・何故指導医がその様なマネジメントをしたのか?
・自分のどこにツッコんだのか?
・自分ならこうするが何故指導医の思考と解離したのか?
は全て学びの種であり、よくわからないときには回診後にコソコソ聞いて回ること。
(指導医の裏技:フェローに宿題を与える)
自分の疑問を、フェローに解決してもらう裏技。
得るもの質がフェローに依存するのと、時間がかかるのが欠点。
あと、結果的に調べてきたことに対するコメントをするために、さらに深く勉強しなければならない。自分のやる気を強制的にブーストする、諸刃の剣。
・何年やってもICUで分からないことにほぼ毎日出会う訳で、そうなると毎日勉強せねばならない。ICU医師は知るべきことが多すぎて成長を実感しにくい。フェローには、”数年やっても成長した気がしないんだから、早く成長したいとう欲を諦めろ”と言っている。とはいえ、少しでも成長するためにどうやって勉強するか?というのは皆が抱える悩みであろう。
・教科書の通読は、コスパが学年が若いうちは極めて悪い。教育好きな指導医がいれば事足りる。その昔イキって研修医でICUブックを通読していたことがあったが、全く記憶に残らなかった。ICUフェローになって再度ICUブックを通読した際に、新しい発見が出るわ出るわ。これは臨床体験と活字が合体しなければ、文字が目に写って終了だ、ということである。一方、学年が上がってきてから医学書通読してみると、色々な症例がフラッシュバックしてきて楽しい(が、そんな時間はない)。
・結局のところ、最もコスパがいいのは、
1.アウトプットに優れた指導医がいる
2.日々の臨床疑問をちょっとでもいいから多く解決していく
・上に書いたのはあくまで基礎訓練で確実な成長を約束するものではない。最初は成長を感じにくいが、ある程度知識が溜まっていくと、ある瞬間に知識同士が結合して一気に理解できることがある。そしていつになってもこの瞬間がくる時があるため、仮に成長の鈍さを感じるようになってもやめてはならない。1日休めば自分に分かる、3日休めばフェローが分かる、7日休めば仕事が無くなる(気概的には)。
・問題集として日本集中治療専門医の過去問も、まあいいのかもしれない。解説はないがタダで手に入る。なかなか癖があるので、自己学習には向かない気がする。逆に指導医として問題解説とかするとある意味アウトプットの勉強になるか?
→(追記)集中治療学会も激怒案件が発生した模様。集中治療学会は純粋なる集中治療医の利益を代表する団体であるので、当然の態度である。くれぐれも勝手に公開して、利益を得ようなどと考えてはならない。
”先般、当学会の許可なく、会員のみに公開となっている専門医試験問題を利用して解説集を作成しインターネット上で公開、販売を行っている事例が確認されました。これは、著作権侵害に該当する行為です。”
なし
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