2026年2月8日
2026年2月8日
架空の症例: TAR+open stentで挿管気室 した患者に対麻痺が発覚した。 外科医はフェンタニル禁、ナロキソンの持続を指示する。 患者は挿管チューブや創部痛の苦痛が強く安静が保てない。 ナロキソンが対麻痺に効果あるだと? 内因性オピオイドが脊髄虚血を増悪させることを示唆したのは、というのは頸髄損傷の猫ちゃんでナロキソンが神経予後を改善した、という動物実験が発端になっている(Science . 1981 Jan 30;211(4481):493-4.)。脊髄に分布するオピオイドのデルタ/カッパ受容体が脊髄運動ニューロン傷害を起こすらしい。 その後、臨床試験で…
ICUの3号液
2025年11月9日
2025年11月9日
ICUのメインとは 心臓外科術後、ICU帰室直後に”メイン 3号液40ml/hr”という指示がある。 おそらく、世には普遍的な指示なのか? 個人的統計によれば… やっているのを見た施設 2 やっているのを見たこと無い施設 2 やっているというのを伝聞した施設 1 そういえば記憶がない施設 3 そんなことよりICU帰室後にルーチンでボルベンが使われて困ってますという施設 1 ICUの3号液をめぐる研究 PubmedでSolita T3→3件、Sorita T3→1件、Sorita-T→1件しかない。 日本から発表された、抗癌剤のハイドレーションの研究では使用され…
SvO2を目標にした心原性ショックの管理
2025年10月26日
2025年10月26日
SvO2はショック患者の何を教えてくれるのか? A.SvO2はFickの法則を使って、COを推定する時に使用する。 Fickの法則の復習: 酸素消費量=酸素を送った量ー使われずに帰ってきた量 酸素消費量=VO2 酸素を送った量(含有量)=DO2=CO×Hb ×1.34×SaO2 使われずに帰ってきた量(含有量)=CO×Hb×1.34×SvO2 これを上記に代入すると、 VO2=CO ×Hb ×1.34 ×(SaO2- SvO2 ) 式を変形して、 CO=VO2/ Hb ×1.34 ×(SaO2- SvO2 ) VO2が一定と仮定し、動脈血液ガスでSaO2、Hbが一定ならばSvO2の変動はCOの変…
迷わず引けよ、引けばわかるさ(心不全への利尿)
2024年12月22日
2024年12月22日
【心不全患者の急性期利尿目標は?】 血行力学的うっ血が解除されるまで、といえば一言で終了する。 血行力学的うっ血の定義:LVEDPの上昇によるVolume overload状態 臨床的うっ血:左室圧上昇による症状や特徴の集まり 通常、臨床的うっ血症状出現の数日前から血行力学的うっ血が出現する LVEDP(肺動脈楔入圧[PAWP]で代用)の上昇→BNP分泌+腎交感神経減弱+バソプレシン分泌低下→尿量増加となるが、心不全ではこの反応が障害されているため、うっ血が進行する 血行力学的うっ血の解除を持って、左室リモデリングを回避→予後悪化が回避できるのであり、1年後の…
心臓外科のERAS
2024年6月30日
2024年6月30日
ERASとはEnhanced Recovery After Surgeryの略。 術後侵襲からスムーズに回復するための具体的方法をみていく。 【心臓外科のERASガイドライン】 ClassⅠ A オンポンプ心臓手術中のトラネキサム酸またはイプシロンアミノカプロン酸 トラネキサム酸は大規模RCTにて 輸血総量↓、再手術を必要とする大出血またはタンポナーデ↓、高用量使用で痙攣発作↑。最大総用量は100mg/kgが推奨されている。OPTIMAL traialでの投与方法は、”トラネキサム酸高用量投与群には、麻酔導入後に30mg/kgのボーラスを静脈内投与し、手術中は16…
心不全の、引く(除水)技術
2024年5月19日
2024年5月19日
【どういう心不全患者群が利尿される対象なのか?】 ICUにおいて心不全の急性期治療3本柱は、 1.心拍出量の最適化(プロブレムの結果について攻める) 2.心不全となったソースコントロール(プロブレムの原因を攻める) 3.心負荷のアンロード(プロブレムによって発生する未来を守る) この3つだと思っている(一般床退出くらいになると、慢性期治療へ移行して、リモデリング予防などまた別の治療ゴールが変わる)。 ただしこの3点セットは、自分がそう思っているだけである。 やっていることはほぼ心拍出量の最適化とダブっているので、意図が伝わりにくい。 まあ自分が思っているだけだから、と…
心臓外科術後の肺動脈カテーテルをどう解釈するか?
2024年3月17日
2024年3月17日
【架空の症例】 透析患者のCABG術後、抜管帰室して数時間後である。 申し送りによれば、心臓外科医は腹部動脈の石灰化が強く、NOMIを懸念している。 術後6時間時点で状態は安定しており末梢循環不全を示唆する所見はなく、 患者は創部痛以外の自覚症状がない。 ここまでのトレンドは血液ガスでの乳酸値はこの数時間正常値を維持しており、ドレーンからの出血はホトンとし、Hbは10g/dLで横ばいである。 ノルアドレナリン 0.1γ を使用している状態で、 肺動脈カテーテルは以下の数字を示している。 SBP100、MAP60、RAP16、PAP30/16、PCWP17、CCO(The…
Ecpella管理について
2024年2月11日
2024年2月12日
【Epellaのよく見るタイムコース】 Ecpella確立→Totalサポート(この間に カテコラミンを離脱) → 心機能の立ち上がり傾向ならば、ImpellaをPartialサポートにしつつ 日々離脱を評価→ 改善傾向ならECMOウィーニング&評価→Offテスト→ECMO離脱→ 改善傾向ならImpellaウィーニング&評価→P1評価→Impella離脱 人工呼吸器のフェーズ経過と全く同じである。 (肺保護設定→横隔膜保護設定→SBT→抜管 ) 【Total サポートとは?】 A.ECMOフローとImpella補助レベルを上げて、心筋酸素消費量を少なくする方法。モニター上の脈…
登録:
投稿 (Atom)