Critical illness-induced cholestasis
【話題になった論文】
Jenniskens M, Langouche L, Van den Berghe G. Cholestatic Alterations in the Critically Ill: Some New Light on an Old Problem. Chest. 2018;153(3):733-743.
【内容】
低酸素性の肝炎→早期にAST/ALTが上昇、正常上限の20倍程度まで上昇する
重症病態によってビリルビンの排泄障害→炎症による細胞の変化により数日後〜に総ビリルビンが2-3mg/dLを超えて、ALP/γGTPも正常上限の2−3倍に上昇する
【コメント】
・プレゼン中に肝機能上昇の鑑別で上がってきたワード。普段は意識していおらず聞き慣れないのでお勉強。
・しかし、診断できたとしても、あくまで結果発生したものであり治療に直結するわけではなく、この鬱滞を治療すべきかどうかも不明のままである。また、総ビリルビン上昇を、”重症だから”ということで判断したとして、肝前なのか肝内部なのか肝後なのか、判断することはできない。直接ビリルビンを測定して、グルクロン酸抱合の機能を間接的に見ているだけであり、やはり病態の首座は不明である。
・というわけで、今のところはTPNをやめてみたり肝臓排泄の薬剤を回避したり、など普段の臨床プラクティスは変わらなさそう。
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