集中治療の勉強・雑感ブログ。ICU回診でネタになったこと、ネタにすることを中心に。コメントは組織の意見ではなく、自分の壁打ち用。

指導医が見ていること

2021年11月7日  2021年11月7日 

【話題になった論文】

Vincent, Jean-Louis. “Give your patient a fast hug (at least) once a day.” Critical care medicine vol. 33,6 (2005): 1225-9. 


【内容】

・ICU回診で突っ込むポイントを7つ。

・このゴロは、簡単、覚えやすい、要点を抑えている、声に出して質問することで多職種を巻き込むことができる。また多職種が医師に突っ込むことで、現状の把握にも役立つ。

・”ベッドサイドでのラウンドは重要であり、良いケアの一部です。多くの研究が、集中治療専門医による毎日のベッドサイドでの回診が、より良い結果をもたらすことを示しています”



【コメント】

・ビンセント先生の教育的なゴロ。ICU-testの概念といい、ほとんどの概念は以前にこの先生が考えつくされたんじゃないか?と思う時がある。

・”敗血症性ショックの治療は本当に困難である”とか”プロトコルは小規模病院のICUでは特に有用であるが、大規模な三次医療機関では効率が悪い”という記載があり、ビンセント先生も思うところがあるのだろう。大学病院の縦割り診療に苦しんだのだろうか。

・今はもっぱら、指導医が、レジデントが抜け目なく診療しているか?ということのチェックリストとして使用されている。

・フェローなりたてのときには、思考アウトプットのとっかかりとして、レジデント教育の際に声に出すとよさそう。指導医にとっては、簡単なゴロと一言で片付けられるそうだが、その背景知識+Up dateを知っておこうとすると結構大変だったりする。

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