SAH後の髄液ドレナージ
【話題になった論文】
Al-Tamimi YZ, Bhargava D, Feltbower RG, et al. Lumbar drainage of cerebrospinal fluid after aneurysmal subarachnoid hemorrhage: a prospective, randomized, controlled trial (LUMAS). Stroke. 2012;43(3):677-682.
【内容】
・LUMAS試験は動脈瘤性クモ膜下出血のWFNS grade1-3、Fisher2−4の患者を対象に、スパイナルドレナージを挿入することで遅発性脳虚血の発生率をみたRCT。
・遅発性脳虚血は出血後96時間以降の意識レベル低下(GCSの運動スコア1点または眼球・言語スコア2点減少)か、神経学的巣症状で定義された。遅発性虚血性神経障害の発生率は、対照群35.2%、介入群と21.0%であった(p=0.021)。10日目および6か月目のmodified Rankin Scaleスコア4-6の有病率は、対照群ではそれぞれ62.5%と18.6%、介入群では44.8%と19.8%(それぞれp=0.009、p=0.83)であった。
・腰椎ドレーンを留置した患者(n=105)の平均髄液排出量は138 mL/24時間、平均ドレナージ期間は5日であった。腰部ドレーンに関連する合併症は、髄膜炎2例、腰椎ドレーン出口部感染1例、低髄圧頭痛1例(硬膜ブラッドパッチを必要とした)。
【コメント】
・研究ではほとんどWFNS grade1の患者が多く、グレードが高い患者でルーチンに行うことが有益かどうかは不明。ドレーン排液量も少なめ(250ml/日だと思っていた)。
・SAH後の遅発性脳虚血の予防については、明確な手段は(おそらく)ない。フェーズ2研究で効果があっても、フェーズ3研究で否定された薬剤は数しれずで、試験デザインの問題点も指摘されている(Neurocrit Care. 2022;36(2):662-681. )。本年から日本でも新薬承認された様だが、実感できるほどの効果は得られないであろう。
・古い研究で本当に効果あるのか疑わしい薬剤であることは承知なのだが、未だに日本でニモジピンが使用できないのは何か理由があるのだろうか?日本で新規に導入するなら改めて、の大規模臨床研究できそう。
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