集中治療回診の日々

集中治療の勉強・雑感ブログ。ICU回診でネタになったこと、ネタにすることを中心に。コメントは組織の意見ではなく、自分の壁打ち用。

ICUで胃残量を確認しなくていい

2025年5月18日  2025年5月29日 
複数の急性期病院で、”胃残量◯◯だったので経管栄養止めました”というフレーズを聞く。 これで困るのは、経管栄養を止めることが頻発すると、いつまで経っても目標カロリーに達しないことである。 【胃残量を確認する研究】 ICU関連だと大規模研究はREGANE studyとCRICSグループの研究がある。 REGANE study 対象:  人工呼吸器+経鼻胃管から栄養を最低5日間投与されている患者 比較:  経管栄養を中止する胃残量を200ml vs 500mlで比較 その他の介入:  ・栄養開始して初日は6時間毎、開始2日目は8時間毎、3日目以後は1日1回の胃残量を確認。  …

とりあえず基本情報技術者試験に合格しました

2025年5月18日  2025年5月18日 
【基本情報技術者試験、合格しました】 A科目:Youtube1周(1.5倍速で8日、テクノロジー系以外では過去問まで見なかった)→過去問道場解いて間違えたところを復習 B科目:「出るとこだけ!」をさらっと1週して過去問にてトレース練習 Youtube見終わって過去問1年分解くと正答率65%である。A科目はまあ行けそう。 問題は一部のテクノロジ領域だが、幸いにしてB科目と被っているので気にせずB科目をやればOK。2進数や、補数などはB科目でも出ないのでA科目を復習する。 全体見渡して、なんとなく行けそうと思うので 2週間後に試験申し込みを入れる。 後は残った時間で、A…

とりあえず10日でITパスポートを取得してみた

2025年3月30日  2025年3月30日 
【ITパスポート合格しました】 ・ 集中治療学会学会終わって一息つけたので、とりあえずITパスポートを受けてみた。 ・ 参考にしたNote 通りのことをした。ささら先生が10年前のままの若さで情報が古いという不安はあったものの、まあなんとかなった。内容は半分くらいはいろんな本読んでなんとなく把握した内容だったため1.5〜2倍速で眺めて1日あたり20 話くらい、5日で104動画みた。直後に 道場 で過去問1年分を解いてみたところ、正答率は71%。テクノロジ系がきついが、なんとなく行けそうということで1週間後に試験を予約。 ・試験までに5年分の過去問を解いて、間違えたところ…

緩和的鎮痛の現場でDouble Effectは適応にならない…かも

2025年2月2日  2025年2月2日 
【話題にする予定の論文】 Faris H, Dewar B, Dyason C, et al. Goods, causes and intentions: problems with applying the doctrine of double effect to palliative sedation.  BMC Med Ethics . 2021;22(1):141. 【Double effectについて】 緩和ケア領域で”Double effect”という単語がある。 例えば、患者の苦痛緩和を目的に、鎮静剤をフラッシュして呼吸が止まったとする。 意図せずに呼…

迷わず引けよ、引けばわかるさ(心不全への利尿)

2024年12月22日  2024年12月22日 
【心不全患者の急性期利尿目標は?】 血行力学的うっ血が解除されるまで、といえば一言で終了する。  血行力学的うっ血の定義:LVEDPの上昇によるVolume overload状態  臨床的うっ血:左室圧上昇による症状や特徴の集まり 通常、臨床的うっ血症状出現の数日前から血行力学的うっ血が出現する LVEDP(肺動脈楔入圧[PAWP]で代用)の上昇→BNP分泌+腎交感神経減弱+バソプレシン分泌低下→尿量増加となるが、心不全ではこの反応が障害されているため、うっ血が進行する 血行力学的うっ血の解除を持って、左室リモデリングを回避→予後悪化が回避できるのであり、1年後の…

Critical illness-induced cholestasis

2024年11月17日  2024年11月19日 
【話題になった論文】 Jenniskens M, Langouche L, Van den Berghe G. Cholestatic Alterations in the Critically Ill: Some New Light on an Old Problem.  Chest . 2018;153(3):733-743.  【内容】 ・重症患者の採血で肝機能検査が悪化している場合… 低酸素性の肝炎→早期にAST/ALTが上昇、正常上限の20倍程度まで上昇する 重症病態によってビリルビンの排泄障害→炎症による細胞の変化により数日後〜に総ビリルビンが2-3mg…

クラゾセンタン③(祭り囃子編)

2024年11月3日  2024年11月3日 
待ってましたのREACT研究。 しかし、本文は読めないのでClinical Trial.govを見る他ない。  【REACT Study】 P:頭部CTにて診断された動脈瘤性SAHでWFNS grade1-4かつ出血の厚さが4mm以上の患者に対して外科的クリッピングまたは血管内コイリング実施後 I: 経口または静脈内ニモジピン+aSAHの96時間以内〜最大14日間、15mg/時の静脈内クラゾセンタン持続投与 C: 経口または静脈内ニモジピン+aSAHの96時間以内〜 プラセボ持続投与 O:研究薬開始後14日までのDCIによる臨床悪化( 修正GCSが2点以上減少またはNIH…
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